SARTORIA 23/Setup

今求められているのは、これひとつでサマになるラクなセットアップ

23区HOMMEから今春デビューしたばかりのサルトリア 23。同じ素材とデザインでつくられた上下がそろったものを指すセットアップを、サルトリア(テーラー)の技術で仕上げた新しいラインです。早速、デザイナーを務める小林圭介に誕生した経緯を聞いてみました。「一人の消費者として思うのは、朝起きてコーディネートをあれこれ考えるのは面倒だということ。その辺りに置いてある服を着れば、会社に行くことができるきちんとしたスタイルが完成する。女性がワンピースをさくっと着るような、あのラクな感覚というのはメンズのセットアップでも実現できるのではと思っていました」

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そのような考えからサルトリア 23の構想がスタートしたわけですが、もうひとつ重要な要素がありました。それはオフィスウェアのカジュアル化という時代の変化です。'90年代中頃に、金曜はカジュアルな服装で出勤しようというカジュアルフライデーという取り組みが登場。スーツにネクタイではなく、ラフな格好で仕事をすることで柔軟で自由な発想が生まれることを狙ったものでした。当時23区HOMMEはブレザーとスラックスに、タートルネックやハイゲージのニットなどを合わせる着崩したコーディネートを提案。次第に認知され、いわゆるジャケパンスタイルが確立され始めたのがこの時代です。

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残念ながら、カジュアルフライデーは自然消滅のような形で終わってしまいましたが、2005年に登場したのが環境省主導によるクールビズ。地球の温暖化を防ぐという環境問題をテーマとしていたため比較的早く浸透していき、これによってオフィスでの服装のカジュアル化が進みました。「その結果、カジュアル化が行き過ぎてだらしない格好の人が現れるなど、その反動が来ているように思います。また、きちんとしたスーツも休日に着るカジュアルウェアも持っているが、その中間のちょうどいい塩梅の服は持っておらず、どこで買っていいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。その中で、どうすれば仕事着としてきちんと見えるのにラクな格好ができるのかという課題が見えてきました」と話します。

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このような背景から生まれたのがサルトリア 23です。ドレスシャツにネクタイというタイドアップが決まるのはもちろん、トップスにハイゲージのニットやカットソーを合わせてもサマになる、あるようでなかったセットアップ。気になる着こなしについて、次のようにアドバイスします。「一番のポイントは、セットアップはラクだということ。コーディネートは上下そろっている時点である程度完成しているので、インナーに着用するアイテムはよほどカジュアルなものでない限り馴染みます。あとは全体の色数を抑えて、靴や靴下、腕時計といったアイテムに少し気を配れば問題ありません」

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サルトリアの仕立てとカジュアルに着られる快適性を両立

小林が力説するラクという言葉は、コーディネートが簡単というだけでなく、着心地が快適ということも意味します。そこで、ものづくりの視点でサルトリア 23のディテールについて見ていきましょう。まずシルエットはナチュラルショルダーが特徴のイタリアンスタイル。アンコンやセンツァインテルノと同様に、肩パッドをはじめとした副資材を極力省き、軽く羽織れるようにデザインしました。

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そのこだわりについて、「接着芯を少し使っている程度で、袖の裏地も使っていないのでとても軽く仕上がっています。また、スーツは着用して直立したときに最も美しく見えるようにデザインされるのですが、無駄なシワが出ないということはそれだけゆとりがないということ。サルトリア 23はシワが少し出ますが、なるべくストレスを感じさせない設計になっているためで、そこが既存のスーツの概念とは異なる新しい発想」とのこと。特に注力したのは肩まわりのデザインで、「腕を動かしやすいように袖山の高さにこだわり、カマ底を少し上げることでアームホールにも工夫を凝らしています」と説明します。

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パンツにおいても快適性のための工夫が詰まっています。幅広いウエストのサイズに対応できるようにゴムを入れ、体型の変化によって従来のサイズよりワンサイズアップ(ダウン)しても対応できるようにしました。ポケットの中にはファスナー付きのコインポケットを備え、クリースが消えないように生地の裏側にポリウレタンを使うなど、細かい点もしっかりフォローしています。

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そして、もうひとつこだわったのが天然素材をメインに使ったこと。その理由は「例えばウールにはサマーウールというものがあるように吸放湿性に優れ、夏でも蒸れにくいのが特徴。あと、ここぞという大切な商談やセレモニーの場において、天然素材ならではの上質な素材感はとても重要です」とのこと。天然素材をメインにあえて合成繊維を混紡したのは、家庭での洗濯を可能にするためです。

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サルトリア 23は伝統的なテーラードの仕立てを味わうことができ、軽量で着心地がよく、かつ家庭でも洗えるという機能的なセットアップ。それらを天然素材がメインの生地で可能にした点が、これまでのスーツやセットアップになかったところ。まったく新しい考えのスーティングによって誕生したのが、23区HOMMEのサルトリア 23なのです。

 

Jacket / JKNSKM0303 / ¥46,000(税込) ONLINE STORE
Pants / PPNSKM0303 / ¥21,000(税込) ONLINE STORE
Knit Tee / KRNSKM0302 / ¥16,000(税込) ONLINE STORE

 

Jacket / JKNSKM0305 / ¥39,000(税込) ONLINE STORE
Pants / PPNSKM0305 / ¥19,000(税込) ONLINE STORE
Shirt / HSNSKM0201 / ¥19,000(税込) ONLINE STORE
Tie / TRNSKM0301 / ¥14,000(税込) ONLINE STORE

オフィスでの服装のカジュアル化が一段と進んだきっかけは、2011年に発生した東日本大震災。電力不足によって国民の節電意識が高まり、スーパークールビズが推進されました。従来のクールビズで多く観られたノーネクタイ&半袖シャツからさらに軽装化が進み、ポロシャツなどのラフな服装も容認される会社が増えました。その結果、夏以外のシーズンではジャケパンスタイルが新たなドレスコードとして定着。2017年には国民の健康増進を図る目的で、スポーツ庁が歩きやすい服装でのスニーカー通勤を推奨。さらに政府主導の働き方改革によって、さらなるカジュアル化が進んでいます。

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